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民主党ブロガー懇談会:憲法改正問題に関して [ブロガー懇談会関連]

 ここであらためてこのブロガー懇談会の出席者を書いておきます。
 民主党さん側は前原誠司代表、松本剛明政調会長、細野豪志衆議院議員、泉ケンタ衆議院議員、大塚耕平参議院議員。松本政調会長は飛び入り参加でした。
 ブロガー側はGrip Blogさんのこの記事参照。総勢10名です。

 また懇談会内容の全文テープ起こしが、Grio Blogさんによって行われています。
 民主党懇談会報告民主党懇談会報告2

 前原代表はしきりに「皆さんこれが初顔合わせなのですか」ということを確認されていました。あと女性参加者の名刺に住所が書いていないことを、イノセントな顔で尋ねておられたり。女性は色々問題が多いですから、オフ会でも住所や本名明かさないことは珍しくないですが、「URLとメルアドだけの名刺」というのは前原代表にとってカルチャーショックだった模様です。そういうレベルのネット認識なのです。きちんと確認したわけではないけれど、ネットってほとんど触っていらっしゃらないんじゃないかなあ。
左から前原代表、細野議員、泉議員


 ともあれそれは前提として。

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民主党ブロガー懇談会:前記2・口火を切るまで [ブロガー懇談会関連]

 民主党ブロガー懇談会に参加するにあたり、まず大切なことは会場までたどり着くということです。・・・地方の田舎民にとってはとっても大切なことなのです。民主党本部のあるビルは雑居ビルでとても分かりにくいということを、泉あいさんから事前にメールでうかがっていました。
 それでも地下鉄永田町駅の一番近い出口から出て、民主党のマップを見つつ、「駐車場」などのキーワードを手がかりに探していくとなんかそれらしいビルが。とりあえずの私的目印は、前に一人警備員さんらしき人が立っていたことでした。
 そしておそるおそるガラスドアに近づき、中を覗いてみると、入っているテナントを刻印した表示板の中に「民主党」という小さな文字を発見することができました。・・・日本の第一野党がこれでいいのかとちょっと考えてしまった瞬間。

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民主党ブロガー懇談会:前記・確認 [ブロガー懇談会関連]

 さて、ではまず民主党とのブロガー懇談会から記述していこうと思います。私のブログのスタンスとして、「やたらめったら長文かつ冗長で細かい」というものがありますので、読む方はそのあたりよろしくお願いします。
 速報性を意識した記事は「とりあえず」シリーズでさっさとあげたので(民主党編自民党編)、概論のみを知りたい方はまずこちらをご覧下さい。
 この本格レポートはのんびり、ハウステンボスの時のように1週間単位の時間をかけて上げていく予定です。そこのところもあらかじめご承諾下さい。


 また何よりも大切なのは、これは私の主観に基づくという部分です。
 当たり前じゃないかと思われるでしょうが、大切なことなので確認をしておきます。
 まったく客観的な議事録はR30さんの速記録、またGrip blogさんでも全文のテープ起こしが行われると思いますので、そちらをご覧下さい。その上で、自分のような細部まで記述しないと気が済まないパラノイアが書くべき記事の差別化といえば、それは「私の目線を通した」という完全な主観化なのです。

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とりあえずの自民党ブロガー懇談会感想 [ブロガー懇談会関連]

 さきほど帰宅しました。

 新幹線の最終を取っていたのですが、会の途中で抜けてこなければならなかったのが心残りです。入閣された与謝野馨議員の代わりに、中川秀直新政務調査会長が出席されました。マスコミの取材もたくさん来ていて、確かに全然雰囲気は違いましたね。

 ま、さくっと概論まとめから行きます。世耕弘成議員は実に恐るべき方でした。
 第1回にも参加した方の感想もうかがってみないと分かりませんが、1回目の反省やブログ記事が書かれたことによる反響は確実にフィードバックされていた予感がします。ブロガー参加者も新たに加え、質疑応答の時間をたっぷり取って、今回は根本匠広報本部長、中川政調会長という広範囲に渡ってカバーしている政策通を並べ、どんな質問にも答えます姿勢。そして参加者の中から手を挙げた人がマイクを持って質問、という形です。
 で、実際どんな質問にも答えていました。「政治家や政党に直接意見を言いたい」という人に取っては、かなり満足度の高い懇談会だったのではないかという気がします。ただ一方で、実際言ってみて「やります」とも言ってもらえたけど、ああこんなものだったのか、って思う人も多い気もしますけどね。

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とりあえずの民主党ブロガー懇談会感想 [ブロガー懇談会関連]

 東京のネットカフェから書き込んでいます。

 昨日、民主党さんとの懇談会に出席してきました。とりあえずの概論的感想を書きます。
 参加者の皆さんやっぱりすごい方ですよ。リアルでの肩書きもそうなのですが、それがなくても私はうなったと思います。とにかく話の回転が早い。飲み込みも早いし消化も早い、そして次の瞬間にはすぐに対応・対案を出していく。
 私が想定していた政策論議、政治議論というよりは、企業のプレゼンテーションや企画会議を見ているような進行でした。ま、そういうラベリングをしてみると、今度は逆に「いやいや、そういうにはもっとボランティア的だった」とか否定感も出てきますけど。でも、これが私の率直な感想まとめです。根拠などはまた追々、帰宅してから詳しく書きます。
 とりあえずの議事録はR30さんがアップしてくださっています。民主党ブロガー懇談会速記録
 

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政党との懇談会×2、私のスタンス [ブロガー懇談会関連]

 さて、そういうわけで、31日は民主党とのブロガー懇談会、翌月1日には自民党とのブロガー懇談会に出席してきます。もう宿をとってしまったので、いかに内閣改造の日にちがずれようとも、これからの変更は勘弁していただきたいところー。

 ともあれ、私のスタンスとしては観察者というのが主なものになりそうです。

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種をまく―ブログの可能性について:「各党討論会」感想・後記 [ブロガー懇談会関連]

 この記事は「交差する思惑:「各党討論会」感想・自民民主以外の討論」の続きです。このシリーズの一覧は記事の一番下にリンクを張ってありますので、必要ならばそちらを先にご覧下さい。

 さて、話は冒頭の前記に戻ります。できればこの記事は、(他のレポは読まなくてもいいから)前記だけは読んでからお読みいただきたいです。とはいえ、全ては自由ですけれども。

 そういうわけで私は始めてナマでみる政治家の討論、しかも若手議員が選挙の最中に2時間というわりと贅沢な見せ物(すいません)に参加して、最中は大変に興奮もしたのですが、終わってからはブログのジャーナリズムについて、また自分がいかなるレポートを書くべきかについて、とても落ち込んだことも確かなのです。
 「何を書くべきか」「どう書くべきか」「ブログでしか書けないことってなんだろう」。
 ともあれ、そうやって悩んで得た答えの一つが、この一連の記事です。・・・いかがでしょうか?

 私は別に大して文章も上手くなければ、政治について専門的な知識があるわけではありません。それでも今回のレポートについては試行錯誤しながらも書いてみました。


  今回の試みが実を結ぶのは、またブログが政治の世界において発信源の一つとして意味あるものとなるのには、年単位の時間が必要であろうという感触もしました。

 一つには日本でのブログ文化自体がまだ固まっていないことがあります。ブームとはいえ参加している人間も限られているし、実際に使っている側の人間もブログの可能性すべてを引き出せているわけではない。コメント一つ、トラックバック一つにとっても、その有効利用というよりは未だ機能に振り回されている状態です。日本のブログ文化は成熟からはほど遠い。・・・しかしいつかは実を結ぶだろう。それもまた確かです。
 けれどもまた、どんなにブログの世界が成熟しようとも、既存のマス・メディアを脅かすような存在になるかというと、それは違うと思うのです。この両者のあり方を私はよく言って共存、少し意地悪な見方をすればブログ側が隙間産業的に既存の枠の中に入り込んでいくと見ています。そういうブログに、(マス)メディアとしてどんな価値があるのか?

 私は今回、同時にジャーナリズムのプロ/アマについても深く考えたのですが、結論としては自分はプロ(の文章)は目指さないということになりました。やっぱり新聞やテレビと同じではつまらないのです。少なくとも私はそう考えます(もちろん新聞やテレビにとってかわるものとして、ネットを模索する方向性もあるでしょうし、それもまた可能性の一つだと思います。・・・みんな好き勝手に自分が信じる方向へ突き進めばいいのです。正しく妥当であるものは実を結ぶでしょうし、そうでないものは自然淘汰されていくでしょう)。
 最初、自民党がブログ/メルマガ作者と党幹部との懇談会を開いた時に、私はブログ側の面白い(興味深い)記事に関して、またその可能性について「個人が個人に会いに行くのだという素朴な部分にあるような気がしてなりません」と書きました。その思いは、今でも変わっていません。ブログのジャーナリズムとはこの部分にあると思っています。

 今回のこの自分の記事は、マス・メディアには決して書けない/書かないものであるという自負があります。マスコミは(失礼ながら)たかだか政策討論会に、これだけのページ数は割かないでしょう。私は知識も判断力も足りていないかもしれませんが、少なくともあの場(討論会の場)においてもっとも真面目に政治家さんたちの話に聞き入った一人である自信はあります。・・・それは何故かというと、「趣味」だからです。
 これだけの量の文章を書くことも、趣味だからです。それが好きだから、やりたいからやっているのです。なんら見返りは求めていません。そういう点でも自分は決してプロ、もしくはプロ志向ではないのです。・・・じゃあ私の書いたものにまったく価値はないのかというと。どうでしょう? ここに何らかの可能性はありませんか?

 私は可能性があると思った。それに賭けたのです。・・・物事が始まる時期、発芽期よりもさらに前の種をまく時期においては、ちょっとしたことがその後の方向性に大きな影響を与える。ネットの世界でその例をいくつも見てきました。
 だから政治とブログの関わりというものの始まりに際して、私はその可能性を広げるべく、自分に出来る最大限のことはしようと思ったのです。それもやっぱり、趣味だからです。純然たる好奇心によるものです。しつこいようですが見返りは求めていませんし、はっきり言っていりません。私は別にちゃんとした本業があります。
 ・・・ゴメン、ちゃんとしてないかも(名刺すら持ってないしなッ)。でも今回の試みがなんら実を結ばなくても、別に少しも生活には困らないことは確かなんです。ただ気分的にはがっかりするかもしれないだけで。・・・そういうものです。ネットのアマチュアリズムとは。


  私が今回、ネットの片隅に書いてみたのは、「ブログは何ができるのか」という一つの事例です。反面教師にされてもいいですし、やっぱりネット/ブログには価値はないやという判断の基準にされても構いません。しかしともあれ、全ては模索から始まりますし、模索するためには何らかの具体的な「対象」があった方がいいと思ったのです。これはいわば叩き台です。ネット/ブログの可能性を模索するための。ですからいかように扱われても構いません。
 ただ、出来るだけ多くの方に考えていただくことを、私は望みます。ブログの可能性について、ネットの可能性について。それもできれば「良い」方向で。

 ・・・もちろん自分としても、今後も継続的にいろんなことをやってみようかと考えています。政治家さん側にも今は選挙でお忙しいと思いますし、私も同じく受験の修羅場に突入しますので、しばらくはお預けですが、終わってからアポイントメントを取ってみるつもりです。
 ネットの世界の大原則は「欲しいヤツが作れ」「やりたいヤツがやれ」です。自らアクセスしなければ何も始まりません。一方で、アクセスすることによって無限の可能性も広がる、それがネットの世界です。

 では私は何を求めているかというと、簡単に言えばこの試みが今後も続くことです。その一点です。あとまあ、できればそれが社会的豊かさに結びついていくこと、かな。二点ですね。


  どうでしょう、ブログ側の皆さん。政治って面白いものだと思いませんか。やっぱりナマで見る討論というのは違いますよ。それに少なくとも、ブログを書くいいネタにはなります。映画を観た時と同じように、旅行に出かけた時と同じように。「面白かった」「つまらなかった」「○○さんは××だと思った」、そんなことでもいいのです。
 また政治側のみなさん。私は政治家はもっと国民に興味を持って欲しいと、国民側の政治意識の成熟も期待しているものだと思っています。少なくともあの討論会に参加されていた政治家さんにとって、これだけのアホウなまでの熱意で討論を聞いていた人間がいるということは、なんらかの意味を持たないでしょうか。それは決してマス・メディアのクールさ、もっといえば「シラケ」にはないものです。

 私はこの試みが今後も続くためには、何よりもまずブログ側の積極的なコミットメント(参加)が必要だと思っていますが、同じ事を政治側にも求めたいです。「国民は馬鹿だ」と絶望しているだけでは何も変わりません。国民の政治意識について向上を望むなら、政治側も何らかのアプローチをしなくてはならないと考えます。
 ブログ作者というのはその点で、なかなかいい対象だと思います。少なくともブログ作者は体験したことを記事にする段階で一度考えます。「いい記事を書きたい」「多くの人に読んでもらえる記事を書きたい」。それは熱意につながります。またブログ作者というのは、マス・メディアに比べればはるかに微々たるものですが、少なくともある範囲において一定の影響力を持ちます。


 メディア学、コミュニケーション学には「オピニオン・リーダー」という考え方があります。マス・メディアからの情報発信は直接末端の視聴者に届くのではなく、より情報に積極的にアクセスし周りに対してもガイド的役割を演じるオピニオン・リーダーという存在を通過するという考え方(仮説)です。まー、例えば井戸端会議で中心的役割を果たす情報通のおばちゃんだとかです。
 「ニュースステーション」の久米宏さんも、どちらかというとこのオピニオン・リーダー的性質を持っていた人だと思います。まああの人はそれでもマス・メディア側の人間であり、そのあたりに根本的詐欺性があったのであり、それがひいてはあの人自身も消耗させ破滅に追い込んだと、私は勝手に見ておりますが・・・。
 ともあれ、これまでは「発信者→マスメディア→オピニオン・リーダー→一般視聴者」という流れがあった、という見方もあるのです。

 この概念はわりと古い(戦前からある)ものですが、私はブロガーは現代のオピニオンリーダーとなりうる存在であると思っています。この場合情報の流れは「発信者(政治家)→オピニオンリーダー(ブロガー)→一般視聴者」という形を取ります。マス・メディアを通さないだけ、「近い」のです。
 実際の所、懇談会の席上などでブロガーが政治家に投げかけた質問というものは、さして目新しいものではなかったかと思いますが、読む側にとってはマスコミとまったく同じ内容であってもより身近に感じられたことと思います。そして少なくともある程度の人々は、我が事のように熱心に読んだことは確かだと思います。

 また、オピニオン・リーダーというのは誰でもなれます。少なくともネットの世界において。必要なのはやる気や熱意やセンスといったもので、そのうちどれか一つでも持っていれば、誰でもオピニオン・リーダーになれる可能性があります。
 ただどれくらいの人に対して情報発信できるかは、その人次第です。・・・オピニオン・リーダーというのは非常に民主的な存在であり、当然のごとく常に選抜・選別の目にさらされる存在でもあるのです。たぶん入れ替わりは激しいでしょう。しかしそこにこそ、可能性があります。


  どうでしょう、面白い存在だとは思いませんか。マス・メディアを通すことなく国民に直接メッセージを届けようとしても、国民の数はあまりに膨大で広大で、しかもリテラシーがない。けれどもそれでも国民に直接アクセスしたい、そう考えるのならば、「オピニオン・リーダー」という考え方を積極的に用いてみては。ひいてはブロガーを積極的に活用してみては。
 オピニオン・リーダー(ブロガー)はまぎれもなく国民の一人です。けれどもより情報に対して積極的であり、知的好奇心も強い(可能性が高い)。国民の側からまったく民主的に選抜された、ちょっとした代表者です。国民の側も選んでいるのです。だから政治家側もおそれずに、ブロガーを選別して欲しいと思います。

 えーと他に書いておくことは・・・あんまりないかな。
 討論会が終わった後、私はしばらくベンチで黄昏れてみたあと、花岡さんに連絡をとらせていただきまして、お話しいただきました。そのことも前記で書きましたけど・・・。
 あのような方にお会いできたことも、ネットの凄さです。いやフツー私みたいな(名刺も持っていない)ものが、あんな方に会って話を聞いていただくなんてありえませんよッ。・・・名刺の件はいい加減忘れて欲しいな。

 その後は東京駅に向かって、お土産屋さんで「ごまたまご」を買い(家人の指令)、一番早く出発する新幹線の席を取って乗り込み、ぐーすか寝て帰りました。家への最寄り駅まで帰り着いた時には、さすがにほっとしましたが、まだ知的興奮から冷めずに「なんか意識飛んでるね」と家人に言われたくらいです。で、その勢いのままブログに前記を書きました。
 それからぽつぽつとレポートを上げていって・・・。いや、ここ数日はネタに困ることはなかったです。それだけでも私にとっては価値あることでした。ブロガーの興味なんてそんなものですよ。ネタになればなんでもいいんですよ(オイ)。


  またお声をかけていただいたら、行きます。これと変わらない熱心さでレポすることでしょう。USJの時の旅行記もこんなのだったし。私は詳細に記述しないと気が済まないタチなのです。そしてすべては、「ただの趣味」です。もうちょっと慣れたら、レポート内容も読みやすくこなれるとは思いますが(特に討論部分)。
 ただまー、できれば東京行きはしんどいので関西でもお願いしたいかなー。趣味ですから・・・。

 ああそうだ、もう一つ書いておくべきことがありました。ブログ界には私なんかよりはるかに文章が上手くて、専門知識もあって、人を惹き付ける力のある人がいっぱいいます。私などより素晴らしい記事を書く人はいくらでもいるのです。
 もしもこれからもブログと政治との関わりが続いていくならば、きっと政治に関して今までになかった視点からのすごい記事がいくつも生まれていくことでしょう。そして人と政治の関わりも変わっていきます。少しずつかもしれません、でも着実に変わっていきます。私はそれだけは確信しています。そしてその可能性が実現することを、夢見ます。このことを、今回のレポートの終わりに付記しておきたいと思います。

 いかがでしょうか。ブログには可能性があるのです。


 「各党討論会」感想シリーズ
  明日の「各党政策討論会」:えーと、行ってきます
  帰還しました:「各党討論会」感想・前記
  勢いだけで東京に行く:「各党討論会」感想・会場に着くまで
  ・大政党の洗練度と小政党の悲哀:「各党討論会」感想・各党の主張
  ・ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象
  ・ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論
  ・交差する思惑:「各党討論会」感想・自民民主以外の討論
  種をまく―ブログの可能性について:「各党討論会」感想・後記


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交差する思惑:「各党討論会」感想・自民民主以外の討論 [ブロガー懇談会関連]

 この記事は「ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論」の続きです。このシリーズの一覧は記事の一番下にリンクを張ってありますので、必要ならばそちらを先にご覧下さい。

 これは31日に東京で行われた各党の政策討論会での、討論の具体的な内容+アルファな記事です。討論は党首討論と同じく、各党ごとに相手を指定して質問するという形式で、各持ち時間8分で行われました。

注意書きの箇条書き。
・レコーダーの類は持ち込まなかったため、ノートに記録したものと私自身の記憶を元に構成しています。一部事実誤認があるかもしれません。ご指摘いただければ訂正しますが、ともあれその可能性もあることはご承知おき下さい。
・特にこの討論部分の記事に関しては、私の主観がたぶんに含まれています。「各党が言ったこと」と「私が思ったこと」は明確に区別して書いているつもりですが、読むにあたってはお気を付け下さい。
・なお、私は今回の選挙では自民党を支持しています。

 前の記事で自民から民主、民主から自民への質問が終わり、この記事ではそれ以外の党からの討論を取り上げます。


 まず公明党から民主党へ。
 自民党のフォロー的発言が多かったように思います。キーワードは郵政(特に郵貯簡保の民営化)、郵政改革民主党案への疑問、地方公務員削減について、年金未納未加入問題、イラクへの派兵問題。

 まず郵政関連の話。岡田代表の発言のぶれをここでも指摘していました。また民主には対案がないということも。
 それに対して民主党は「郵貯、簡保を切り離して民営化する」ことに言及。公明党側から、それについてはマニフェストに書いていないと突っ込まれていました。・・・たしかにマニフェストには「郵貯、簡保を徹底的に縮小」「その後は政府系金融機関との統合も含め、あらゆる選択肢が可能になります」としか書いてません。
 そして民営化するならいつなのか、もう時間がないということも追求されていました。

 さらに郵便事業そのものも赤字に転落するのは間近であり、それでも国営化を続けるのか?という疑問提起。それに対して民主党は、「民営化すれば解決する(=赤字にならない)のか」と反論。
 民主党案は公社廃止とも読めるがそれは民営化ではないのか?という質問。それに対して民主党は「すべての選択肢を考える」と解答。

 このあたりは普通に見応えがありました。自民vs民主だとどうしてもある意味感情的というか、対決(攻撃)姿勢が全面に押し出されるのですが、公明党という立ち位置がうまく効いていたような感じがします。


 まだ郵政の話は続きます。民主は郵便貯金の限度額を最終的に500万まで引き下げると公約している(マニフェストに書いている)のですが、それにはどうしても職員のリストラがともなう。(民営化をしない民主党の路線では)どうやって公務員をリストラするのか? 自民党が出した疑問と同じことをもう一度聞いていました。これに対してはヤジ。たぶん「もう答えた」とかそういう意味だったのかなと解釈。

 さらに預け入れ限度額を500万まで引き下げると今の1千万という限度額との差額、50兆円分を預金者に返還しなくてはならないのですが、それについて。
 民主党は個人国債に振り替えて、それぞれ自由に運用すればいいとの考えだそうです。
 以下私の主観ですが、この借金財政の中さらにいきなり50兆円分国債を発行するのですか・・・という素朴な驚きが。一応国債とは国の借金であり、もちろん利子にあたるお金もつきます。それはすごく怖いことのような気がします。
 ちょっと整理してみますが自民党案(小泉案)では限度額は引き下げずに民営化して、今の預金は新しく民間企業として部分的に市場での運用に回していくという考え方なわけですね。民主党は預金額の半分を国民に返還して自由に使ってくれ、と。ただし国債として渡す。・・・私は民主党さんが何をやりたいのか、率直に言って分かりません。


 それから地方公務員削減のこと。これについては民主党から「マニフェストを理解していない」との反論がありました。自民党さんとの議論部分で、地方分権を推進して・・・ということでしたから、地方分権を推進して地方に適切にやってもらうという考え方なのでしょう(たぶん)。これに対して与党側からヤジが飛びますが、さらに民主党は「現在地方議会を握っているのは自公ですよ」(つまりあなた達に責任があるんですよ!)と叫んでさらなるヤジを誘発していました。
 私もその反論の仕方はいかがなものかと思います。率直に言って責任の押しつけに聞こえます。あと微妙に情けなさが漂うのは、自分たちが地方議会で負けているという現実を、相手攻撃に使ってしまうからでしょうか。「なら議席取ってみせろ」という話です。・・・どうも民主党さんが後一歩のところでアマイなって感じを抜け出せないのは、実体よりもこういう言動によるところが大きいような気がします。「具体案を出さないから対案が出せないんだ」と同じく、結局は与党の責任に転嫁して甘えているんじゃないって感じがするのです。事実でも、言ってはいけない、ことがある(5・7・5)。

 他に年金未納、未加入問題について。民主党は税との一体徴収ですべての人に収めてもらう、(収入がない、もしくは少なくて)実際に収める額は0円でも意志を示してもらう。その上に国から毎月7万円の決まった金額を乗せていくという、年金通帳案を提示していました。
 マニフェストにはその7万円の財源として年金目的消費税を導入すると書かれているが・・・、のあたりで大紛糾。3%という言葉が叫ばれていたと思いますが、双方ヤジの応酬で収集つかなくなっていました。
 あの場ではそんなに揉めるほどのことかなあと思ったのですが、消費税アップは確かに有権者の大反発を招きかねない、いつかは必要になるんだけど、さて誰が国民に対して言うかのチキンレース真っ只中なわけで、やっぱり言いたくない(断言したくない)部分だったかもしれません。

 総じてこんな感じで、見事に自民党の援護射撃をつとめていました。公明党さんには「それでいいのですか?」とちょっと聞いてみたい気すらしました。


次に共産党から自民党へ。
 以前に一度書きましたが、一問一答形式で質問しますと宣言。
 キーワードはサラリーマン増税、総理の任期について、争点を郵政民営化にしぼったこと。

 まずサラリーマン増税について追求していました。これは民主党さんのマニフェストにも1番最初に大きく書いてあることなのに、どうして民主党が追求しなかったのか、今になると不思議です。
 ともあれ。自民党はサラリーマンだけではないと回答、イエスかノーかで答えてくれと迫られて、「サラリーマンのように全て(収入が)捕捉されている人だけを対象にはしない」、「ではそれはオールジャパンの増税ということですか?」と追求されていました。
 増税は財政再建のためには避けて通れない部分もあるのですが、誰もこの地雷を踏みたくないって部分は絶対にありますから、効果的な攻撃だったと思います。・・・民主党がどうしてこのフレーズをもっと効果的に使わないのか、ちょっと謎ですね。「サラリーマン増税」って結構キャッチーな言葉だと思うのですけど(どっちの味方しているのだ)。

 次に総理の任期について。任期中は消費税を上げないと言っているが、その後の方向性を示せていないといった話だったと思います。それに対して自民党は、マニフェスト内に消費税も含むと書いてあると反論。・・・9ページ9項の丸7に「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」って書いてありますね。上げると書いていないあたり、やはりここはどうしても濁しておきたい部分のようです。「これでは説明責任を果たしているとはいえない」と共産党さんに突っ込まれていました。・・・まー、そうかも。


 さらに昨日(8月30日)の新聞広告を取り出して(たぶん右図と同じものだと思うのですが)、郵政民営化ですべてがよくなるという図式だが、ここに外交まで含まれているのはどうなのかと追求。・・・うむ、シングルイッシュー(争点を一つにする)の弱点をうまく突いていますね。あとちょっと分かりやすい広告に走りすぎた部分もね。
 自民党も素直に「分かりやすく考えた結果で、必ずしも論理的でない」所があるとは認めていました。しかし、「現在は国が地方のことにまで首を突っ込んでいる。国の仕事に集中したら、外交にも集中できる、そういう理念を示しているのだ」という反論。

 盛んなヤジも浴びていましたが、つまりは小さな政府を目指すということですから、理屈として繋がらないわけではないです。郵政民営化→小さな政府を目指す象徴→小さな政府になった結果、政府でないと出来ない仕事(例えば外交)に集中、というわけです。しかしまあ、ちょっとやりすぎたかなという感は否めない。そこは率直に認めましょう(何様)。
 「郵政」ではなく「小さな政府」を真ん中に置いていたらまた違ったのかもしれません。けれど、この「小さな政府」もすでにある種、専門用語ですから・・・。まだ国民の中にどれだけ小さな政府という概念が浸透しているかは、謎だと思っています。


社民党から自民党へ。
 キーワードは郵政を政争の具にすべきでない、誇大広告、小さな政府か大きな政府か、社会保障問題、憲法。

 まず「郵政を政争の具にすべきでない」という言葉をそのままぶつけます。・・・これも何か、本来民主党が言いたかった事を代わりに言っている感が否めません。共産党と同じ部分(郵政で外交まで変わるのかという部分)を誇大広告だとして攻撃していました。上の図について「なんだかサロンパスの広告みたいに・・・」という言葉が印象に残っています。

 それから小さな政府を目指すのか、大きな政府を目指すのかという質問。自民党ははっきりと「小さな政府を目指す」と答えていました。しかし社民党が目指すのは社会福祉の充実ですから、これは方向としては大きな政府なわけです。ですから社民党さんは社会保障政策について訴えておられましたが、ここは平行線ですね。それこそ有権者がどちらを選ぶかという。自民党は自分たちが目指す政府を、「車でたとえると運転者だけが政府(あとはすべて民間)」、そのように言っていました。

 さらに社民党さんは、(自民党の)マニフェストには日本の基本を変えることが書いてあると追求。ページ12、確かに「日本の基本を変える」って書いてあります。「「新憲法制定」に向けて具体的に動きます」とも。やはり社民党さんとしてはここは突っ込み所であり、反対のしどころなのでしょう。しかし自民党はきっぱりと「条文案まで作成している、9条も変える」と答えていました。
 まあこれも、有権者がどちらを選ぶかです。

 あと駐日アメリカ軍について、トランスフォーメーション(米軍再編)により、極東条項を超える範囲までアメリカの治安維持活動は及ぼうとしているのではないかという質問。自民党は「極東条項は越えない」と答えていました。
 私はそこまでこだわることかなと思いますが、やはり社民党さんとしてはこだわりどころなのでしょう。


ついでに公明党さんにも質問していました。

 公明党は福祉・平和の党としてむしろこちらに近い位置にあると思うのですが、女性や若者の働き方、社会保障についてどう考えておられますかと。
 深読みすると切り崩し作戦にも思えますが、社民党と公明党が手を結ぶって、なんだかあまり現実味を持っては考えられないのですが・・・あとの補足質問であったのですが、社民党はわりとこだわりなく他党との統一戦線も模索しているようです。

 公明党はジョブカフェ(若者向けの職業安定所)に取り組んでいること、チャイルドファーストで子供を一番大切にする社会、子供を抱えていても働きやすい社会を訴えていました。
 ここでもヤジが飛んでいましたけど・・・。各党の主張ではわりと少子高齢化に関する言及は多かったのですが、討論の場で直接的に触れたのは社民党(と公明党)だけです。確かに少子化というのはいざ解決しようとすると非常に難しい問題ですから。
 ただ、主張の場と討論の場でのキーワードの違いというものは、比較してみると面白いと思います。


最後に新党日本です。
 こちらも前の記事に書いたように、一つの大きな質問を全ての党に対して投げかけるという、アンケート方式でやっておられました。

 具体的には「アメリカの郵便局は何故国営なのか?」。
 他の議員の皆さん、苦笑しながら答えておられましたが、とりあえず公明党は「万国郵便条約というものがあって、世界共通のサービス(ユニバーサルサービス)を提供することになっている。そのためにアメリカは国営を選んでいるのだろう。日本でもユニバーサルサービスは保障する。ちなみに日本の郵便局は元々民営だった」、自民党は「同じくユニバーサルサービスの確保が理由だと思う。アメリカでは70年代にストライキがあったので、それで国営になったのではないか。それとアメリカには郵貯や簡保はない」、民主党は「(素直に)分からない。けれども採算が合わなくてもユニバーサルサービスを守ることは大切。民主党は郵貯、簡保については切り分けをする」、共産党は「公共の責任として国営なのだろう。できる保障をしていくことが大切だ」、社民党は「ベビーブーマーへの保障として国営になったと聞いている。郵政はやはり必要である」という答えでした。
 ざっとまとめてありますので、適当な部分もあるかもしれません。

 ともあれ新党日本の荒井議員はこの答えを集めて、「つまり○か×かで決められるような問題ではないのですよ!」と力説しておられました。
 ・・・分かるような、分からないような。いや、郵政民営化については様々な意見があることは分かります。でも自民党も様々な意見を踏まえた上で、民営化しようとしているわけで。ついでに言えば荒井さんたちは×の方に票を投じた方なわけで・・・。今更○か×かでは決められないと言っても・・・ッ。


 さらにもう一つ、「リバースモゲージの選択肢としての必要性」を訴えておられました。リバースモゲージとは分かりやすくいうと、今住んでいる家を担保にして年金(融資)を受け取る。死亡時に家は融資相手(銀行など)に渡る。そういうシステムです。
 でもこれはまだ日本では民間で拡大していない。それは金融機関側もリスクを背負う覚悟がないからだ(年金受給者がいつ死亡するかは不明ですから、長生きされると不動産価値以上の年金を支払うこともありえます。また、融資期間が長いので金利の変動など、不確定要素が大きいのです)、これを郵貯・簡保で背負ったらどうかという話。

 まず民主党さんに「考えが近いと思うので」と振っておられましたが、民主党からは「(郵便局は)金融業務からは撤退すべきだと考えている、正反対だ」と切って捨てられていました(うう・・・)。
 自民党は「リバースモゲージについては検討中。ただし出来れば民間で行うべきという考え。できないなら政府がインセンティブを取る(動機付けをする)ことも」という答えでした。

 荒井議員はそれを受けて、「誰でも公平に入れる保険は、民にはできない」(=官で郵貯でやるべきだ)。「私は総理と一対一での議論を要求します。総理は受けて立つべきだっ」と叫んでおられました。自民党議員さんは「総理は逃げていないっ」と反撃しておられましたが、とりあえず荒井議員の一人劇場状態でした・・・。


あとは司会の方からの補足質問。
 簡単にいきます。

まず自民と公明に対して、年金制度改革は今何点?何合目くらいですか?と。
自民党の林議員は「満点なら会議する必要はない、今は途中経過の状態である」
公明党の山口議員は「見通しは示した。70点くらい。残る課題は女性やパートの年金など」
という答えでした。

ついでサラリーマン増税について、自民党の林議員に。
「サラリーマンだけではないと言っておられましたが、それはサラリーマンもということですか?」
*「全ての人を対象に考えている。サラリーマンだけを除くのも逆におかしい。所得税の改革として考えている」という答え。

国連安保理外交の失敗について、自民党の小林議員に。
「政治判断のミスではなかったか?、可能性があったのに、アジアの反発でつぶれてしまった部分は」
*「今の時点でミスとは言えない。アジアに対してはしっかりした説明ができきれなかった。他国との間、アメリカやアフリカ諸国との間で努力を続けていく」

公明党に対して。
「政策スタンスが自民より民主に近いと思うのですが、下野することや民主との連立の可能性は? 中期的以上の連立のあり方について」
*「当面は与党連立を崩さない。中期的以上についてはあらゆる選択肢を除かない。しかし当面民主とは考えにくい」

民主党に対して。
「郵政公社8万人リストラの問題について」
*「そもそもは竹中さんが言ったこと。しかし約束してもいい。今の時点でも1年で1万人が止めている。不可能な数字ではない」
「地方のシンボル、整備新幹線について」
*「総論をいかに具体化していくかという問題だ。ただし聖域化はしない。議論していく」
「トランスフォーメーション(米軍再編)の状況下で、日米同盟の強化と在日米軍の削減という相反する課題をどう解決していくか」
*「アメリカは再編に従って在外米軍を本土に戻したがっている。日米同盟の進化として考えている。基地の問題については、(政権を取っていないので)やれない立場なのに(案を)出して混乱を招きたくない」

社民党、共産党、新党日本に対して。
「自民党、民主党が共に過半数に至らなかった場合、どうしますか?」
共産「民主でもマシにはならない。独自の判断で行動する」
社民「小泉さんに反対できる統一戦線を作りたい」
新党日本「それぞれの代表の立場がある。家の土台は心である。対立から解決軸へ移行することが大切だ」

・・・えー、いくつか突っ込みたい部分もあるのですが、やめておきます。


 とりあえず各党の印象をざっとまとめてみます。

自民党:郵政民営化→小さな政府への重要な布石と位置づけている。
民主党:年金を議論したい。郵政については金融部分の切り離しと撤退を。
公明党:今は自民を強力に支援しつつ、中期的には他の党への色気も。
共産党:対決姿勢が一番明確。
社民党:同じく対小泉の意志は強いけど、理屈というよりはどう考えても相容れない部分が多すぎ。
新党日本:本当は(自民党に)戻りたいのが見え隠れ。

 自民と民主は政策ですが、他は政局的な動きになるのは、小選挙区制(→二大政党制)である以上、仕方ないかと思います。


 質問受付時間などはなかったので、各党討論会自体の報告はこれでお終いです。うー、質問したかったなあ。というか私も議論に加わりたかった。次は是非、議論の機会を与えていただきたいです。
 ・・・しかし終わった後、民主党の議員さんに「民主党もブロガーなど招く予定はありますか」と聞こうかと思って、目の前まで行ったけど眼光鋭い議員さんの前に「怖っ」と思って逃げ出してしまった有様なので、いざとなっても何も言えない可能性も高し。つまりネット内弁慶。しくしく。

 この記事は、残り後記へと続きます。


 「各党討論会」感想シリーズ
  明日の「各党政策討論会」:えーと、行ってきます
  帰還しました:「各党討論会」感想・前記
  勢いだけで東京に行く:「各党討論会」感想・会場に着くまで
  ・大政党の洗練度と小政党の悲哀:「各党討論会」感想・各党の主張
  ・ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象
  ・ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論
  ・交差する思惑:「各党討論会」感想・自民民主以外の討論
  種をまく―ブログの可能性について:「各党討論会」感想・後記


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ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論 [ブロガー懇談会関連]

 この記事は「ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象」の続きです。このシリーズの一覧は記事の一番下にリンクを張ってありますので、必要ならばそちらを先にご覧下さい。

 うー、風邪はとりあえず今朝病院に行って来ました。この週末はいいんだけど、月曜までには治したいんですよねえ。あー。喉痛いです。ともあれ。

 これは31日に東京で行われた各党の政策討論会での、討論の具体的な内容です。党首討論と同じく、各党ごとに相手を指定して質問するという形式で、各持ち時間8分で行われました。

 いい加減しつこいとは思いますが、レコーダーなどは持ち込まなかったため、書かれている内容はノートと私自身の記憶を元に再構成しています。事実誤認などありましたら、ご指摘下さい。できるだけ速やかに訂正させていただきます。
 また内容については多分に主観が入っています。特にこの項(討論についての記事)はその傾向が強いのでご注意下さい。長く細かい討論の全てを完全に記録することはできませんから、情報の取捨選択は私の一存で行っています。

 さらに思いっきり私自身の意見や勝手な解説、突っ込みも混じっております。「各党が言ったこと」と「私が思ったこと」はなるべくはっきり書き分けたつもりですが、読むにあたってはこの点お気を付け下さい。
 そしてならば当然だと思うので私の立場も明らかにしておきますが、私は今回の選挙においては基本的に自民党支持者です。そこのところ、あらかじめご了承ください。
 色々前置きが多くてすみません。ではスタート。


 まず自民党から、当然のごとく民主党に。
 大きく分けて、年金、財政再建、郵政民営化、外交、国際平和協力隊、というキーワードがありました。

 年金については政争の具にしない合意があったらしいのですが(そう言われればあったような気がする)、向こうが破ってきているのでこっちからも質問しますということ。確かに民主党は各党の主張を述べる時間でも、年金に関して語っていました。なので自民党からも先制攻撃です。・・・にしても実際のところ政争の具になっていることがよく分かる話ではあります。
 具体的な数字を出せと迫っていました。年金のせいで国民負担も大きい(つまり悪い例として)スウェーデンを持ち出していたのはちょっと驚き。まだまだスウェーデンは理想の社会保障・福祉国家として語られることも多いですからね。
 対して民主党は見なし掛け金など、今まで議論してきたことを強調。それはいいのですが、「そちらから提案がないから対案もない」と言っていたのには、笑ってしまいました。攻める側の野党がそれではダメではないですか。もっと積極的にやらないと。いや確かに与党(政府)の方が官僚組織を使えますから、実務に強いのは分かります。けれども、これはちょっと民主党側の失言だったと思います。いかに事実であろうとも、私はこれを弱音と見ます。

 財政再建については枝野議員が打ち出した7兆円という数字を突いていました。具体的にどうやって減らすのか、公務員削減ってどうやってするのか(リストラできないのに)、特に地方公務員はどうするのか(国から指図できることではない)、あと特殊法人の半減についてだったかな。
 私の主観なのですが、民主党さんはここには明確な返答が出来ていなかった気がします。団交によって解決するとか、抜本的な解決をするとか言っていました。今時団交という言葉はいかがなものかと思いますが、連合の支持を受けている民主党さんらしいとも思いますが、まあようするに「話し合います」ということで、誤魔化した感じがしました。
 しつこいようですが主観なんですが、ここは民主党さんの弱味なんじゃないでしょうかね。だってあんまり明確にリストラ計画を打ち出すと、それはそれで公務員票を失うわけですし。自民党は郵政民営化を打ち出しているということは、ある程度公務員票を失う覚悟はすでにあるわけで、対して民主党はその票を拾いたいという事情もある気がします。
 後で公明党さんからもここの部分は突っ込まれていましたが、思いっきりヤジり返していました。私みたいな天の邪鬼は、そういうの却ってワクワクして注目してしまうので、駄目です。
 地方公務員削減に関しても、地方分権を進めて、その結果として適性に削減されるだろうという解答だったと思います。まあ自らやるという姿勢ではないわけです。でも一方では、中央からの圧力、強権でやらないということは、妥当な面もありますから、一概には言えません。


 郵政民営化に関しては、岡田党首の発言について思いっきり突っ込み入れていました。「結局、賛成なんですか、反対なんですか」と。確かに岡田さんはしょっちゅう発言ぶれているので、私でも突っ込むと思います。
 民主党さんはそれに対して、確かに(自分の所の党首に)困っているようでした。・・・大変ですね、ご苦労お察ししますと思わず渋茶をすすりそうになりました。うちの家人もしょっちゅう上司の愚痴言っていますよと、ぽんと肩を叩いてあげたかったです。いやまあそれは大きなお世話だと思いますけど。それから自民は自民で、上司に困っている部分が後から出てきますので、大丈夫(何が)。

 財政再建についての補足で、支出の削減を言いながら一方では個別の選挙区で例えば「新幹線を整備します」とか公共事業を約束してしまっているのはどうか、とも突っ込んでいました。つまり中央と地方のズレですね。
 これも民主党は「談合体質を破壊して、適切な事業を行う」と答えていたように思います。・・・今時談合体質批判は古いというか、誤魔化していた感じがしました(主観)。まー、確かにこれ自体は選挙の実情ってものです。・・・だから私なら、自民党だって似たようなことはきっとやっているはずなので、そのあたり切り返しますけど。実際今回の選挙ではあちこちの地方支部に叛逆されているわけですし。中央公認の候補を、地方が公認しないだとかあったじゃないですか。そこら辺に話をすり替えればいいのに、このあたりどうも民主党さんはまだまだ真面目すぎると思いますよ。
 ・・・ってオマエはどっちの味方なのだという話になりますが、面白ければどっちでもいいんです(オイ)。いや、一応自民寄りなんですけど。はい。


  あとそれから外交について。民主党はイラクからの撤退を求めているわけですが、それをしたら日米関係に対する影響はどう考えているのか、という話でした。
 これについては実際のところあの派遣(派兵)はイラクのためではなく、日米関係のためだという証左であると切り返していました。そしてイラクへの貢献はODAでもできると。
 ここはわりと議論として成立していたと思います。あとは有権者がどちらの考えを選ぶかということです。

 国際平和協力隊(の創設)について、これもやはり岡田党首の発言なわけですが、自衛隊とは別組織なのか?、ならばどうやって作るのか?という話でした。
 民主党は「自衛隊から出向して(作る)」と答えていましたが、私はこれは苦しいと思います。じゃあ自衛隊とは何が違うの?ということになりますから。武器所持の有無でしょうか。しかしそれは自衛隊派遣でも問題になる部分であり、看板の掛け替えにすぎないと思います。派遣される相手だって元が自衛隊の出向なら、結局のところ軍隊として受け取るでしょう。日本国内の恥を外にさらすだけだと思います。
 ・・・財政再建だとか中央と地方の問題だとかは、現実的な分、議論しても平行線なのはある意味当然だと思うのですね。でもこの国際平和協力隊みたいな話は、はっきりいって概念論であり、叩こうと思えば完膚無きまでに叩きのめせると思います。私ならそうします。・・・でもそれをしないのが、政治家さんってものなのかもしれません。


 次に民主党から自民党へ。
 キーワードは、年金、郵政事業、小さな政府、公務員から民間人へ、特定財源の見直し、アジアとの外交、米軍再編、財政再建です。

 まず国民年金について、「(自民党の)マニフェストに記載がない」というところから始まりました。
 それに対して自民党は「10ページに書いてある」と反論。民主党からは激しいヤジが飛びます。・・・えーと、今手元にありますが、書いてあります。120の約束のうちの第14項「年金制度を引き続き見直し信頼と安心を強化」。
 思いますに、自民党から民主党への質疑でもあったように、「政争の具にしない」という合意に関して双方で見解の違いがあるみたいです。たぶん、自民党はこの合意を基本的には守ろうという立場だったのだと思います。しかし民主党はこれを争点にしたかった(推測)、何故なら郵政だけを争点に戦いたくないから(さらなる推測)。だから自民党は当初この問題に関して控えめであり、よって守勢で民主党が攻勢という構図が生まれたのでしょう。
 でも今回に限っては自民党側が討論の一番最初に先手を打ったところで、民主党の思惑は外れたと思います。だけどそこで負けずにヤジで応戦するのが民主党。たくましいです。

 郵政事業に関しては、まず何故小さい政府を目指すのかという部分から入りました。それに対する自民党の答えが、すみません私のノートには書いてないのですが、民間に出来ることは民間にとかそういう話だったと思います、たぶん。
 ついで公務員から民間人になった人も公務員共済に加入し続ける、つまり国庫から負担が出続けるわけですが、それに対する突っ込み。
 自民党は法制度を緩和して、民間銀行と同じペースで・・・と答えていました。民主党からはヤジが飛びます。このあたりは確かに攻撃しどころの気がします。難しいラインですから。既得権(すでに持っている権利)というのは守られるべきものですが、すると結局公務員として優遇してきた部分(に伴う財政の支出)は変わらないじゃないかとなるわけです。それは議論のしどころだと思います。民主党側に1ポイント。

 それから非効率な特定財源を見直しますとありますが、「具体的に何を見直すのか」と聞いていました。道路特定財源が例に挙がっていたと思います。
 自民党は「非効率なものが一つもないかというと、そういうわけではない」という答え方をしていました。で、さらに「どれが?」と突っ込まれていました。
 まあここも議論のしどころです。ただ「具体的にどれが?」と追求することは容易ではありますが、実際問題となると慎重に見極めなければならない面もあり、簡単に挙げることが出来ないという事情も分かります。このあたりは与党と野党の違いで、常に具体案を提示しなければならない与党に対し、ダメ出しだけでやっていける野党という面もあります。
 私なら逆に「じゃあ民主党さんはどれが削減対象だと思いますか?」とか聞いてみます。それで具体名が挙げられなかったら攻撃しますし、具体名を挙げたらそれについて調べて反論しますね。与党ですから情報入手という点では優位なのですから。


 アジアとの外交では、当然のように靖国問題があがっていました。自民党はそれに対してFTA(自由貿易協定)は進めていく、靖国については総理の判断であると答えていました。
 靖国については微妙に言葉をにごしていたように感じられます。これはやっぱり総理個人の強いこだわりなのではないかという感触を強くしました。そして自民党側ではそれについてはっきりした統一見解があるわけではない。もうちょっと率直に言えば、自民党側でも総理のこだわりについては困っている面もあるのではないかという気がしました。
 ・・・上司(党首)に苦労しているのはお互い様なわけです。うむ(渋茶をすする)。

 日米関係では米軍再編問題について。地元に対する負担の軽減について尋ねていました。それに対して自民党は、現代の軍は量から質へと転換している(からできる?)という答え。またヤジが飛びます。
 私は、もちろん現実的にとか今すぐにという点では追求しどころもあるかと思いますが、本当に基地の負担軽減を考えるならば量から質への転換にかけるというのは、実現の可能性がある気がしますね。
 ここについては後の補足質問の場面でも出てきたのですが、その場での民主党議員の発言を聞いていると、結局同じ事を考えているような気がしてなりません。


 あとは時間がおしてきたので駆け足で。財政再建に関して、公共事業削減について→新規は削減しているがメンテナンスしなければならないものもあるのだから(0にはできない)、不良債権について処理できていない→できている、あたりでモメてました。


 自民党から民主党への質問ではわりと淡々と進んでいましたが、民主党から自民党へとなると最初の質疑応答からいきなりヤジが入り、大変白熱していました。でも今まとめてみると、やっぱりまずいところでヤジっていたような気もします。
 ともあれ、もう一度キーワードでまとめてみますが、自民vs民主の直接対決では以下のことが語られたと思います。

・年金について―政争の具にするかどうか。
・郵政民営化―自民からは結局(民主は)賛成なのか反対なのか?、民主からは民営化の必要性について。
・公務員削減について―自民からは具体案の提示を求め、民主からは既得権保護問題について。
・財政再建―自民党からは7兆円削減の具体的内訳、民主からは公共事業や不良債権問題。
・外交―自民からはイラクと日米関係に対する影響の点、民主からはアジア外交および靖国問題と米軍再編に伴う地元負担の軽減について。

 他の党が行った討論の内容は、次の記事です。


 「各党討論会」感想シリーズ
  明日の「各党政策討論会」:えーと、行ってきます
  帰還しました:「各党討論会」感想・前記
  勢いだけで東京に行く:「各党討論会」感想・会場に着くまで
  ・大政党の洗練度と小政党の悲哀:「各党討論会」感想・各党の主張
  ・ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象
  ・ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論
  ・交差する思惑:「各党討論会」感想・自民民主以外の討論
  種をまく―ブログの可能性について:「各党討論会」感想・後記


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ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象 [ブロガー懇談会関連]

 この記事は「大政党の洗練度と小政党の悲哀:「各党討論会」感想・各党の主張」の続きです。このシリーズの一覧は記事の一番下にリンクを張ってありますので、必要ならばそちらを先にご覧下さい。

 あー、風邪気味です。というか喉が痛い、やばい。でも倒れながら「レポート書かないとー」とうなされるよりは、レポート書いてすっきりしてこの週末ばったりいきたいので、頑張って書く。大丈夫、来週は週末に大学院受験がある、色んな意味で「天国に近い」一週間だ。
 ・・・よく考えたら全然大丈夫じゃない気がしますが、よく考えないことにします。

 これはさる8月31日に東京で行われた6党の若手議員による政策討論会に、1ブロガーとして潜り込んだ時のレポートです。討論会は各党の主張→相手を指定しての討論→司会者からの補足質問という形で進みましたが、この記事では主に討論部分から受けた各党議員さんの印象を中心にレポします。

 前の記事でも書きましたが、これは一個人(しかも素人)が独断と偏見を元にレポートしているのであり、書かれている事柄はすべて私の個人的意見であり、もちろん発言には責任を持ちますが、限界があることもあらかじめご承知いただきたく、お願い申し上げます。
 また内容についても、急なことでレコーダーなど用意していませんでしたから、ノートにメモしたことと記憶を元に書いています。そのためもしかしたら、記憶違いや間違いもあるかもしれません。ご指摘いただければ訂正しますが、このことも同じくご承知おきください。


 出席者をもう一度メモしておきます。
 自民党からは林芳正参議院議員、小林豊参議院議員、世耕弘成参議院議員、公明党からは山口那津男参議院議員、澤雄二参議院議員、民主党からは枝野幸男衆議院議員、前原誠司衆議院議員、福山哲郎参議院議員、共産党からは小池晃参議院議員、社民党からは阿部知子衆議院議員、新党日本からは荒井広幸参議院議員。

 以下は私の勝手かつ無責任な、個々の議員さんに対する印象の概論です。

 自民党の山本一太参議院議員の国政リポートの中でも今回の討論会が触れられていて(該当記事)、自民党は民主党側に押されていたとか、出席者の顔ぶれが少々弱かったのではないかと書かれているのですが、そう言われればそーかなという気もします。(私はこと「勝ち負け」への興味が薄いので、そんな感想になります)
 私が出席者の方の一覧表を作っていてまず思ったことは、参議院議員さんが多いということでした。衆議院議員さんは選挙真っ只中であり、まあ当然かなと思う部分もあった一方、2人の衆議院議員を送り込んできた民主党(しかも前政調会長(枝野議員)と、「次の内閣」のネクスト防衛庁長官(前原議員))には、「おお」と思ったことは確かです。実際、このお二方は議論の場でも積極的かつ攻撃的に発言なさっており、発言力というものを印象づけられました。


  自民党側では林議員がリーダーシップを取っておられたように感じます。積極的に発言し、かつあまり動じないというかブレが少なかった印象があります。私は林議員のことは不勉強ながらこの討論会に出席するまで知らなかったのですが、今回のことでお名前が記憶に残りました。
 世耕議員の立ち位置はフォロワー的なものが多かった気がします。他の議員さんが発言されたことに、すかさず補足を入れる、そんな場面が頭に残りました。あとなんだか知りませんが、ヤジの場面になるといきなりプッツンくるという印象が。
 林議員はなんだかやり慣れているなという感じがしたのですね、小林議員は元気な方だと思った。それに対して世耕議員がヤジに応じたり、ヤジったりすると「おっ」と思いました。まあ私が勝手に持っていた事前の先入観との落差という可能性も捨て切れません。世耕議員も終盤になってくるとかなりの割合でヤジ合戦に参加されていましたから。


 民主党側は討論の最初から積極的にヤジを飛ばし、とにかくやる気満々でした。私は最初そういうヤジというものに慣れていなかったので、「引いた」部分があったのですが、慣れてくるとああつまりこれが「ヤル気」ってもんなんだなあと分かってきまして、多分ヤジを飛ばすというのも結構体力要ることなんだろうと感じたのですが、最後まで元気を失わなかった民主党さんはすごいと思います。(そんな感想もちょっとどーか)
 とにかくちょっとでも突っ込み所を見つけると大声を上げる、ヤジる、反論する。人の話はさえぎるし、呼ばれていない場面でも口を挟む。おおーと、印象に残っています。・・・と書くと悪いことみたいですが、多分議員さんによるああいう討論の場では、こういうのも技術の一つでありいかに議論に集中しているかという体力勝負なんだろうと思うのです。
 後で花岡さんに解説いただきまして、「野党は攻撃する側だから。積極的に行かないと」と言われて、納得したことを覚えています。


  公明党の議員さんは淡々としているなという印象でした。自民党の陰に隠れてというとなんですが、座る位置も左から「公明党、自民党、司会者、民主党、共産党、社民党、新党日本」という順番だったのですね。そして中央で自民党vs民主党が激しくやり合っている中、上手く自民党さんを盾にして無風空間にいたという印象が(勝手ながら)ありました。
 右側の野党勢は混沌としていて、野党vs野党なシーンや、ちょっと仲良くしてみたりする場面もあったりと、離合集散わいわいがやがややっていたので、余計対比が際だったのかもしれません。自民党と公明党の間でどうこうというのは、特にありませんでしたし。まあ、公明党さんがまったくヤジなどに参加していないかというと、そんなことはないのですけど。
 で、その立ち位置を利用して淡々はきはきと持論を述べていた印象があります。国政や政局の中での立ち位置も、結局のところこういうものになっているんじゃないかなと、勝手ながら思いましたです。


 共産党さんはディベートの上手さが記憶に残っています。他の党は新党日本を除いて、「まず○について・・・、×については・・・」と6つも8つも質問をまとめて投げていたのに対し、共産党さんは最初に一問一答形式を宣言され、1つ1つの質問についてその場で返答を求めておられました。ディベートとしては本来このやり方のほうが正当であり、また見る側にも分かりやすいし、やり取りする側にだって答えやすくかつ追求もしやすい。上手い方法だと思います。
 ただ他の党はわざとやっていた可能性もあると思うので(深読みしすぎかな?)、必ずしも共産党さんが秀でているという考えには至りません。むしろ私は個性として捉えました。
 あと、これは公明党さんの議員さんにも言えることだったんですが、それなりに印象に残ってはいるんですけれど、個々の議員さんというよりは、「公明党の議員さん」「共産党の議員さん」という印象がしました。なぜかという部分については・・・、私の両党への先入観もあるかもしれないのですが・・・、でも何故かあまり議員さん個人の個性を感じない。そういう部分があったことは確かです。


  社民党の阿部議員は対照的に、個人としての印象が頭に残りました。一人だけ女性であるということもあったのかもしれませんが、柔らかくどこかおっとりした語り口や、他の議員さんにはない語り方をされる。例えばご自身の経歴や体験を語ってみたり、理性ではなく感情に訴えるような話し方をされる。
 思えばこの方も衆議院議員でいらっしゃるので、やはり衆議院というのは参議院よりもずっとサバイバルな部分があるのかもしれません。きちんと個性強くないと生き残っていけないというか。


  新党日本の荒井議員は郵政民営化反対の最右翼としてお名前存じ上げておりましたが、本当にユニークな方でした。党の主張でいきなりフリップ(しかも手書き)は持ち出すわ、討論でも「アメリカの郵便はなぜ国営なのか、各党にお考えをうかがいたい!」とぶって(ぶつけて)みるとか。
 それはディベートじゃなくてアンケートだろうという気もしましたが、きちんと郵政問題についての質問(疑問)提起になっているのは確かです。そして聞いている側としてもこれは面白い。分かりやすく、なおかつそんな質問いきなりぶつけられて困惑している各党のみなさんの、その場でのとっさの機転を判断できるという面があります。
 憎みきれないところのある方なのだなあという印象がしました。私のような者がいうのもおこがましいのですが、こういう難しい立場に放り込まれて色々発言には気を使う部分もあると思うのに、むしろそれを楽しんでおられるような感じすらしました。言葉や仕草一つ一つにおかしみがあって、本当に憎みきれない方です。
 私はなんというか・・・、本当に失礼なんですけど、勿体ないなと思いました。個性があって議論も上手くて人間的にも魅力的で、それでどうしてこのような立場に自ら身をおかれるのかというか、なんというか。・・・すみません。


 最後にしつこいようですが、これは私という政治のど素人の勝手な印象、判断であることをもう一度つけ加えておきたいと思います。議員の皆様には失礼なことを申し上げた面も多々あるかと思いますが、どうかご寛恕いただきたくお願い申し上げます。

 さて、具体的なディベートの内容ですが、長くなりそうなので次の記事にまわします。 


 「各党討論会」感想シリーズ
  明日の「各党政策討論会」:えーと、行ってきます
  帰還しました:「各党討論会」感想・前記
  勢いだけで東京に行く:「各党討論会」感想・会場に着くまで
  ・大政党の洗練度と小政党の悲哀:「各党討論会」感想・各党の主張
  ・ヤジと個性と衆参と:「各党討論会」感想・各党議員さんの印象
  ・ザ・直接対決:「各党討論会」感想・自民vs民主の討論
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