SSブログ

2006年を振り返る [雑記]

 年末らしく、ちょっと書いてみたいと思います。しかし内容は多少暗めで、クリスマスイブという今日の日にはあまり合わない内容かもしれません。

 今年はなんといっても、私にとっては大学院に入った年でした。一度外に出て、また大学という空間に入ってみて思ったのですが、あそこは私にとってとても居心地のいい空間です。頭のいい人たち。理想という言葉が純粋に追究されるところ。努力したければいくらでも切磋琢磨できるところであり、またそれを歓迎してもらえるところ。本当に、幸せでした。
 ただ一方で、ちょっとした問題も。この機会にご報告しておこうと思いますが、私はこのたび、離婚することになりました。ま、7月くらいから実家に帰って別居していたんですけどね。理由は大学院の勉強にのめりこむあまり家事がおろそかになり、また通学の負担などでストレスも大きく、散々喧嘩を繰り返した挙句、最終的に「おまえは大学院と家のこととどっちが大切なんだ!」と夫がキレて、家を追い出されました(しくしく)。
 それにしても・・・「大学院か家事か」なんて、なんてありがちな(大学院→仕事に置き換えるとよく分かる)。ありがち過ぎて涙も出ません。そもそも大学院にのめりこむあまりに離婚だなんて、人間失格というか廃人一直線というか、大問題です。わ、私としては、主婦なのに院に行かせてもらっているからこそ、結果を残したいと思って頑張っていたのですが・・・。
 しかしまあ、大学院のことがなくても結局離婚はしていたでしょう。なんというか、喧嘩はともかく、その後のフォローというのがまったく上手く行かなくて。私も一度家に戻って関係修復を試みたのですが、思いっきり失敗して泣かされて帰ってきたりして。・・・家に尽くして家庭の中でサブ的位置周りを取って生きていくなら、それでも上手く行ったんでしょうけど。まあ、あんまり関係の終わった人を悪く言いたくもないのですが・・・、自分の性格から考えて、こうなることは必然だったかなと。
 でも、結婚したことも含めて後悔はしていません。人生何事も経験です。私はこれをいかに生かして、自分をいかに今よりいい人間にしていくかということが大切だと考えています。・・・まだまだ未熟で、全然弱い人間ですけどね。


 その他にもこの一年は、母が心臓発作を起こして倒れたり、親戚の叔父さんが末期がんで余命半年を先刻されたり、友人のお母さんがICUに入られたり、なにかと悪いことが続きました。そういったことも、自分から余裕をなくしていた一つの原因かと思います。
 もう十数年実家で飼っていた犬も、寿命を迎えまして。最後には腹水がたまって余命一ヶ月を宣告されたのですが、そのころ私はちょうど研究発表のための原稿を書いていて。毎日のように徹夜続きだったのですが、お手洗いなどで階下に下りていくと、じっと座って痛みに耐えている犬がいるのです。そのたびに彼を撫でたり抱きしめたりしながら、なにかできることはないのか、私は論文なんか書いている場合なんだろうか、残り少ない彼ともっと一緒にいてあげるべきなんじゃないかと、そんなことに苦悩したりもしました。結局うちの犬は、私の研究発表の本番数日前、関西では木枯らし一番が吹いた日に、母に抱かれて眠るように亡くなりました。
 今年はそんな年でもありました。


 それでも私を支えてくれたのは、結局大学院生活の充実と、それから素晴らしい音楽に出会えたことと、本と映画と観劇と。人生には素晴らしいことが、楽しいことが、生きる喜びがあるんだと実感した年でもありました。
 先述の論文書きの真っ最中、かなり頭がテンパった状態で行ったスガシカオさんのライブでも、自分の感覚が開いていって、自然と体がリズムを取り、頭の中が熱く涙であふれてくる経験をしました。またSound HorizonのCDやライブにも力をもらいました。「私は君の話し相手になりたい」という台詞が、本当はこれ笑うところだと思うんですけど(そうか?)、なんだかすごく心に染みてしまって。そんな自分もまた面白くて。
 名古屋に観に行ったミュージカル「RENT」の公演も素晴らしいものでした。

 話はどうしても大学院に戻るのですが、文系の大学院の勉強というものは、確かに人生や社会に直接役に立つものではありません。しかし教養が仕事の役には立たなくても、人間に深みを与えてくれるように、こうした象牙の塔が存在することは、社会にとっての成熟を示す一つの指標だと思うのです。
 私は大学院という空間が好きです。自分の居場所はここなのかもしれないなと思います。
 しかし、離婚という現実を控え、修士課程の学費程度は蓄えでなんとかなりますが、その後をどーしよーというのが今の悩みです。正直、博士課程に進みたい気持ちもあります。けれども博士課程に進めばそれはもう研究者になるしかなくて、研究者というのは狭き門。もしも就職に失敗したら、私は職歴もないままで無職の30代を迎えることになります。これはギャンブルです。
 就職するのかどうするのか、来年1年のうちに決めなくてはなりません。・・・どうしたものかなー。

 ともあれざっと、今年の概況というか、今の近況でした。
 来年の今頃、自分はどうなっているのか。不安でもありますが、楽しみでもあります。
 人生は常に楽しまないと。倒れるときは前のめり。
 今年は・・・いい年でした。たくさんの経験をすることができました。また来年も、挫けたり倒れたりつらいこともあると思うけれども、それでもたくさん楽しんで、生きていきたいと思います。

 クリスマスらしく、新約聖書から好きな言葉を。

Ask, and it shall be given you.
Seek, and you shall find.
Knock, and it shall be opened unto you.
求めよ、さらば与えられん
尋ねよ、さらば見出さん
たたけよ、さらば開かれん
For everyone who asks, recieves;
and the one who knocks, the door will be opened.
誰でも、求める者は受け、 探す者は見つけ、 門をたたく者には 開かれる。


nice!(3)  コメント(10)  トラックバック(0) 

nice! 3

コメント 10

Dora

「蒼と碧の幻想」のDoraです。こんにちはっ。

いつもRSS Readerから拝読してますっ。Aaさんも読んで頂いてるようで、ありがとうございます〜っ!

いろんなことがあったんですね。なんといっていいかわからないのですが、がんばってくださいっ!!!(小学生並みの励ましですが・・・

でははははっ良いお年を〜っ!
by Dora (2006-12-24 13:58) 

Aa

こんにちは、Doraさん。
こちらこそ、いつも楽しみに拝読させていただいておりますー。
スマートな文章というものはいいなあと、毎回思います。

人生獣道をモットーとする私としましては、これくらい普通です(それはそれで問題)。ま、人間なんとかなるものです。

今後とも、よろしくお願いしますね。
ではよいお年をー。来年もいい年になりますように。
by Aa (2006-12-24 18:53) 

きりきりととと

動きの激しい年のようでしたね。
お体を大切に、来年も楽しく行きましょう。
by きりきりととと (2006-12-24 19:58) 

Aa

hyperbomberさん、こんばんは。
ご無沙汰しています。
人生山あり谷ありです。
イタリア行かれたんですね、いいなー。
私もいつかヨーロッパ巡りしてみたいです。
そのためにも、頑張って日々生きていかなくては。
来年も、よろしくお願いいたします。
by Aa (2006-12-24 22:39) 

ナイスを押すのがためらわれましたが・・・ともかくも・・・大変な1年をお疲れ様でした。よりよいお年をお迎えになられますよう。
by (2006-12-28 05:21) 

Aa

yutakami先生、こんにちは。
niceありがとうございます。
この1年、楽しかったですよ。大変だったのかもしれませんが、それでもなにより楽しかったのです。
先生には本当に感謝しています。私のドアを開いてくれた方ですから。
来年もまた、よろしくお願いしますね。
by Aa (2006-12-28 11:13) 

しょちょう

久々に来てみてびっくり
いろいろ大変だったんですね
でも勉強のほうは充実しておられるようで良かったです

うちは最近ブログ放棄してmixiやってます。よかったらマイミクしませんか?
by しょちょう (2006-12-30 03:30) 

Aa

こんにちは、しょちょうさん。
お久しぶりですー。お会いできて嬉しいです。
いろいろと激動です。私はいつもこんなのばっかりです・・・。

ともあれ、お誘いありがとうございます。
私はmixiの機能はほとんど使っていませんが、アカウントは持っているのでよろしければ登録してやってください。ニックネーム「亜々」で登録しています。
by Aa (2006-12-30 10:23) 

柴犬陸

はじめまして。
チヨロギさん経由でやってきました。
年は明けましたが、こちらの記事が目に留まりました。
「離婚」の文字が気になったせいもあります。
男性は、結婚していても、実際には、仕事と家庭を両立していませんものね。(例外もあるでしょうが)
どうも女性の側にだけ、両立を求められているように思えてなりません。

>倒れるときは前のめり
この言葉も好きです。
by 柴犬陸 (2007-01-12 09:13) 

Aa

はじめまして、柴犬陸さん。
わー、柴犬って可愛いですよね。あのふわふわもこもこな毛の感じがたまりません。
結婚は、難しいですね。そして仕事との両立も。
今回のことはいい勉強になりました。でも、私も悪かったところはあるんですよ、確かに。

・・・その昔、初恋の人に二股かけられた挙句振られて以来、私は「んなオトコこっちから捨ててやる! もっといいオンナになってやる!」を別れに際してのモットーとしております。

コメントどうもありがとうございました。このご縁をつないでくださった、チヨロギさんにも感謝です。
by Aa (2007-01-12 11:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。