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「メタルサーガ」:Welcome Back! [ゲーム]

 そういうわけで、早速発売日(昨日)に買ってまいりましたメタルサーガ。帰りにスーパーで買い物してくるはずが、入場は会員限定のセール日でどうしようかと思いましたよ。いやそんなことはどうでもいいのですが。家に帰ってパッケージにかけられたセロファンを剥がす時、指が震えてそんな自分に本当にもうどうしようかと思いましたよ。いやまあそれもいいのですが。
 ああこの期待のソフトを手に入れてから始めるまでのドキドキ。未だに慣れません。初恋を何度も繰り返すようなもんです。そう考えると貴重な経験なのかもしれません。が。

 ・・・前振りがずいぶん長くなりました。以下、具体的な話に入りますが、体験記である以上ゲーム序盤のネタバレ、展開バレを含みますので、その点ご了承ください(三つ目の街に到着したところまでです)。
 あとかなり20歳代半ばのロートルゲーマーのノスタルジー入ったものとなっておりますので、「付き合いきれんわー」と思ったらスクロール早送りで、一つ。
◆スタート◆

 ゲームが始まって30秒でエンディング、その噂は本当だった・・・。「ハンターになる」か「家業を継ぐ」かの選択肢が出てきて、選べばエンディングです。私は選びませんでしたけどね。だって本当に旅に出たかったんですもん。10年待ったんですからーッ。
 プロローグは本当にあっさり終わりました。ムービーもなし、何もなし。ちょっとは説明があったかな、くらい。家の中をうろうろします。やっぱり3Dになったので多少もっさりした感じがあります。でも簡素なグラフィックと、それでいながら生活感は充分に感じられるリアルな手触りにわくわくどきどき。あちこち○ボタンで調べまくります。一々メッセージは出ませんが、アイテムが隠れていると入手できます。タンスの開け閉めとかは出来ないのですね(中にアイテムが入っている時のみ開く)。
 ・・・いや、こういう細かいところにも前作からの共通点、あるいは変化点を探している自分がいるんですよ。おそるおそる、触っているんです。「ああ前と同じ匂いがするよ、大丈夫だよね」と「ああここは変わったんだ、でも悪くない悪くない、うん」と。後から振り返れば、この時の自分のおっかなびっくりっぷりは笑えます。でもいいじゃないですか。10年待ったんで(以下略)。

 最初の街なので、わりと何でも揃っている印象です。修理屋さん、満タンサービス、酒場、何もかも懐かしいです。ミニゲームやジュークボックスの音楽が、手に持っているBSコントローラーにダウンロード出来るのには、時代の流れを感じました。なんとなく話の流れでジャンク山に行けと言われています。町から出るには生身では厳しい・・・ということはわりと早く最初のクルマ(戦車)が手にはいるのだな、と。ここら辺、ファミコンのドラクエ3からかれこれRPG歴十数年(んな自慢するものでもありませんが)、普通に勘は働きます。
 そして装備屋さんに行き、あちこち漁っているうちに手に入った「修理キット」をどうせしばらく使わないだろうからと売り払って、あっさり最高の装備を調えます。このあたりRPG歴十数年(略)。

 いざジャンク山へ。普通に子供とか人がいるじゃんと思いつつ、適当に話を聞きつつ奥へ進んでいくと戦闘。でた、一輪挿し!(おなじみの敵キャラ)。3Dになると、オマエの造形の無茶さも際だつなーと思いつつ、意外とあっさり撃破。そんな感じで調子よく奥へと進んでいきます。
 敵にはほとんど苦労しません。ただダンジョンとしては結構複雑かつ広いのが意外であり、大変でもあり。道に迷いかけたか?と思いつつ、こういうのは帰るとなったら意外とあっさり帰れるものだとRPG歴(略)、の経験で、「この先に賞金首が」とか言われたら慌ててその道は避け、ふらふらと先に進みとうとう最初の戦車、バギーを入手! ・・・結構、普通においてありました。近づいて○ボタンを押すと、普通に命名画面。ああ、あっさり。これぞメタル(マックス)サーガ。

 バギーには、「セブン」と名前を付けました。今回は実車のモデル名で行くことにしているのです。ちなみにセブンはスーパーセブンの方です。なんとなく形が似てるし。他にも候補はユーノスとか、ビートとか、ドンカーブートとか・・・そんな私はオープンカー好きです。
 閑話休題。というわけで手に入れました念願の戦車。やっぱりこのゲームは戦車(と書いてクルマと読む)がないと始まらないッ。戦ってまず思ったのは、銃の強さというよりは装甲の堅さ。そこいらの敵では傷一つ付きません。やっほーい。「奥に行くと主砲が」という情報もあったなあと思いつつ(最初から付いていたのは副砲のみ)、いい加減ダンジョンの広さに疲れていたのと、レベル的には充分言われた基準を満たしていたので、まあなんとかなるだろうと最初の賞金首に突・撃ッ。
 ドンパチドンパチ・・・勝てました。今回は敵のライフポイントがゲージで見えているんですけど、これはこれで結構面白いですね。ボスともなると全然減らなくて、まさに「削っている」感が味わえます。そしてこちらの装甲も徐々にはぎ取られていく感じ。戦車のシールドポイントがなくなるぎりぎりで、賞金首(ボス)は撃破出来ました。さあ帰還です。やっぱり帰り道は意外とあっさりしたものでした。
 ハンターオフィスで賞金をもらい、始めての賞金首ポスターに「済」の判子。気持ちいいです。しかしポスター見る度に判が押されるのはいかがなものか。サービス満点、そういうことにしておきます。

 そうしてセーブして満タンサービス利用して、酒場でモンスターを倒したら得られる細胞(これでお酒作るのかー)を売ったら結構なお金になることを発見して、いよいよ街の外へ。「Now Loading」の文字と共に画面に表示される砂色のキャタピラ跡。クルマがない時は人の足跡でした。これはこれで味があるなあと思いつつ、しばし待って外の世界へ。
 移動はなかなか早くて快適です。まさにバギーで疾走している感じ。敵も、街の人に脅されていたほど強くはありません。ただしどこに行けばいいのかは迷いました。たしかまず北西に行って次に北東に進めば街が・・・という情報はしっかり覚えているんですが、なにせ世界がただっぴろい。・・・いえ、実際に他のRPGと比べて広いかは疑問なんですが、「大破壊」で土地の多くが砂地と化した世界のため、あまり地形の変化などはないんですね。いやそれを差し引いても広いかな。そのあたりはBSコントローラーの自動マッピング機能で補完されていますけれども。
 でもこの感覚、どこかで覚えている・・・と考えて、2D時代のドラクエ等のRPGを思い出しました。あれも「次の街は北東」とかおおざっぱに言われて、道なき道を少しずつなめるように進んでいったのです。右か左かまよったら、まず右に行ってみて、突き当たりを確認したら次は左で。
 ・・・このあたりで微妙に心の涙腺ゆるみかけたことを告白しておきます。ああ私はこんなゲームがしたかったんだと思いました。忘れていたものを思い起こされる感覚。

 やがて橋を渡り、すぐ南にあるトレーラーキャンプへ。ある程度まで近づくと、マップに点が表示されるのは便利です。あまり大したものは売っていませんが、電撃手榴弾が安かったので大目に買い込んでおきます。これがあとで役に立ちました。
 次いで、「どっちだったっけ・・・」と考えつつとりあえず北へ。そうしたらまたトレーラーキャンプが。ふらふらと私は近づきました。そうしたらそこは・・・人狩り団の襲撃に合っていました。
 立ち去れといわれて、はいそうですかと立ち去ることは出来ません。このゲームには、なぜかそんなところがあるのです。勇者じゃない、使命を帯びた英雄でもない、本当は旅に出る動機なんてない。だからこそ、動機は自分で探さないといけない。この感覚が、私をそこから立ち去らせませんでした。結果は・・・。さっき買った電撃手榴弾が強くて敵ボスのタンクまでははぎ取ったものの、中から出てきたマッチョな人に完敗。戦車は破壊され、主人公は倒されてしまいました・・・。がーん。

 が、しかし、このゲームは復活も簡単です。Dr.ミンチの必殺(いや殺しちゃダメ)、電撃ショーック。これで復活。いやホント。今回は両手に持った電気パドルが、微妙に海外ドラマのERを思い起こさせつつ。一度は失敗して、二度目で見事復活。
 別にお金も減りません。Dr.ミンチは完全なる趣味でやってますから。なんか、以前いた場所は平和になっちゃったらしいので、(死体を求めて)こっちに来たみたいです。あの世界(前作の)、ちょっとは平和になったのかな・・・と考えると、何故か嬉しかったりして。
 しかーし、ここで大問題発生。人間はいいんですよ、人間は。しかし戦車は・・・あそこに置き去りです。倒された場所に。しかもエンジン大破して、自走も不可能な状態で。
 どうしようか一生懸命考えました。この場合のセオリーは、レンタルタンクを借りてその場所まで行き、自分の戦車を牽引して戻ってくる、です。しかし最初の街のレンタルタンクはまだ営業を開始していません。次の街まではまだ辿り着けていません。・・・しばし迷った後、私はリセットを選択しました。ちょい卑怯。まあ大人だし。RPG歴十数年、汚い割り切りも覚えるのよ・・・。すまんッ。

 で、やりなおし。今回は問題のトレーラーキャンプを避け、東にまっすぐ進んで次の街ニューフォークへと辿り着きました。ここで最初の仲間、メカニックが仲間になります。キリヤという天才肌で斜に構えた、でもいじられキャラの兄と、一人称僕で健気系な妹から選べるのですが、私は兄のほうに。いや一応私は女なのでー、美形は嬉しい。素直に。へたれなのは、なお愛しい。主人公とどっちを戦車に乗せてどっちを歩かせるか迷いますが、とりあえず弱い方を保護すべきかな?と考えて、メカニック(キリヤ)にバギーに乗ってもらうことにしました。
 そうして装備やで戦車の装備を調え、必殺便利アイテム「ドッグシステム」で最初の街にリターン。手に入れた戦車装備を早速改造改造。こうして性能を最大限に引き出すのです。そのあたりは前作をやっていますから、分かっている手順です。まずエンジンの積載量(これが何より一番大事)を上げて、次に副砲の攻撃力をあげて、余裕があればバギーは脆いのでシャーシの剛性を上げて・・・。

 んで、さっさと次の街を目指します。イベント? なんか北の方に廃墟があるとか言われたけど、そんなの無視無視。だって新しい装備そろえて改造しても、結構お金があまったんですもの。そうなったらどんどん次の街を目指して、どんどん強い装備を手に入れてしまった方が楽ッ。順番にやらなければいけないことは何もない、それがこのメタル(マックス)サーガというゲーム。

 ぶおーと砂漠を砂煙立てて走りつつ、徒歩の人は一生懸命ダッシュで付いてきて(大変だ)、敵はそれなりにさばきながら(なんだか今回、ちょっと強い敵と戦うとすぐレベルアップ出来るので楽なのです)、三つめの街に到着しました。
 さっき買ったばかりなのでちょっと勿体なかったなと思いつつ、さっそく戦車装備から買い換えて、また改造を繰り返して・・・。街で情報を聞き込むと、南西の森から犬の鳴き声がするそうです。犬!犬!わんわん!(しつこい)。おお、私がこのゲームである意味もっとも期待している要素よ。こんなに早く出会えるなんて、なんて開発陣は分かってるんだー(感激)。
 でも森の中ということは、戦車を降りないといけないんだな。ちょっと面倒くさい。それからもう適度に強くなったんだし装備も整ったし、さっきのトレーラーキャンプにリベンジを果たしに行ってもいい、というか行きたい。さあどうしようか・・・。

 ここで私のメタルサーガ一日目は終わりです。さすがに疲れたので、セーブして電源オフ。ふーっと息を吐きました。
◆エンド◆

 さて感想です、「素晴らしい」。まさにこれはあの名作RPGメタルマックスの後継、メタルサーガです。もちろん完璧なゲームじゃないですよ。でもメタルマックスだって完璧なゲームなんかじゃなかったです。だけど私ははまりました。それはあのゲームが楽しかったからです。そしてこのメタルサーガにも、あの楽しさはしっかりと受け継がれていました。偶然ではなく、きっと開発者の皆さんの沢山の苦労と汗と涙と愛によって。
 ゲームをしている間中、ずっと「メタルマックスという名作ゲームの続編を作る」という強い意志を感じました。その意志の力が私のノスタルジーを揺り動かしたのです。それはとてもとても幸せな時間でした。ああなんて奇跡なんだろうとすら思いました。だって10年ですよ。この移り変わりの激しい、激動のゲーム業界で、しかも今は斜陽の時代なのに。やっぱりこれは奇跡です。私は素直にそれを認めたいと思います。そして開発者の人に言いたいです、「本当にありがとうございます」と。

 えー、感情的で全然客観的なレビューではありませんが、10年待った念願のゲームを手に入れて一日、それも3時間ちょっとプレイしただけの人間が書いたものですから。客観的になんぞなるわけがないッ。
 ・・・いえまあホントに、冷静なレビュアーでもこれだけのプレイ時間でそのRPGが良作かどうかなんて、測ることは出来ないと思います。良作の匂い、くらいはかぎ取れるかもしれませんけど。そして、私はそれを感じたつもりです。全然冷静じゃないけどなッ。
 ロード時間は多少気になります。特にドッグシステムを使った後と、街からフィールドマップに出る間が待たされます。しかしまあ、他のゲームでもこれくらいの待ち時間はあるかな、という程度です。私はロード時間にはあまり耐えられないタイプの人間なので、それがこれからちょっと心配ではありますけど。まあいざとなればHDD購入という大人技が・・・。

 ともあれ、Welcome Back!です。メタルサーガというゲームに。
 あるいは私が、この世界に「ただいま」。

 そうそう、これだけはどうしても書きたかったことがあるんです。このゲーム、建物の中などにクルマに乗ったまま入るわけにはいきませんから、当然街中などでは頻繁に乗降するんですけど、コントローラーの振動をオンにしていれば、クルマに乗るたび「ぶるんっ」と手の中のそれが震えるのです。車に乗る人なら分かると思いますが、これはまさにキーを回し、エンジンに火が入って吹け上がる瞬間の「ぶるんっ」です。・・・たまりません。
 私がこのゲームに「愛」を感じるのは、そうして幸せな気分に浸るのは、こんな時なのです。

公式サイト:METAL SAGA ~砂塵の鎖~


(C) 2005 SUCCESS/Crea-Tech

METAL SAGA ~砂塵の鎖~

METAL SAGA ~砂塵の鎖~

  • 出版社/メーカー: サクセス
  • 発売日: 2005/06/09
  • メディア: ビデオゲーム

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